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Nov 6,2026

採用ブランディングの効果は何で測るか。応募数の次に見る3つ

採用ブランディングの効果は、応募数だけを見ていると判断できません。内定の辞退理由でいちばん多いのは、給与ではなく仕事の中身でした。本記事では、求職者側で何が起きているかを整理したうえで、効果を測る3つの数字を解説します。内定の承諾率、辞退理由の内訳、在籍率の3つです。

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採用ブランディングの効果とは、応募の数だけでなく、内定を出した方に選ばれた割合と、入社した方が残っている割合に表れる変化です。

「採用ブランディングを始めたものの、効果が出ているのか分からない」というご相談をいただくことがあります。見ている数字が応募数だけになっていると、判断できません。

本記事では、求職者側で何が起きているかを整理したうえで、効果を測る3つの数字を解説します。

応募が増えても、採用できたかどうかは分からない

株式会社マイナビ様の「2027年卒 マイナビ企業新卒内定状況調査」(2026年11月5日公表/調査は2026年9月7日〜10月4日/1,667社)では、2027年卒の採用充足率は78.3%でした。前年比8.6ポイント増で、4年続けて下がっていたものが5年ぶりに前年を上回っています。

同じ調査で、インターンシップや仕事体験の実施有無で分けた数字も出ています。実施した企業の充足率は80.7%、実施していない企業は58.9%でした。

差は21.8ポイントあります。インターンシップは、募集要項に書けない仕事の中身を、入社前に見せる場です。つまり、求職者と接触した数ではなく、先に中身を見せた企業のほうが採用できています。

一方で、採用活動そのものの体感はまだ厳しいままです。同じ調査では、採用が「前年より厳しかった」と答えた企業が34.6%、「前年並みに厳しかった」が51.4%で、「前年より楽だった」の10.5%を大きく上回っています。

見ている数字何が分かるか
応募数自社を知った方の数
内定の承諾率選ばれたかどうか
入社1年後の在籍率伝えた話が合っていたか

応募数は入口の数字です。採用サイト側の数字をどう見るかは「採用サイトの効果測定は何を見るか。応募数以外の3つ」で扱っております。

辞退の理由でいちばん多いのは、給与ではなく仕事の中身

先のマイナビ様の調査では、学生が内定を辞退した理由も出ています。

上位2つは、どちらも仕事の中身の話です。

給与と勤務地は、募集要項に数字と地名で書いてあります。応募する時点で読めるので、入社の直前で理由が変わりにくい項目です。それに対して仕事内容と配属は、文章だけでは伝わり方が人によって変わります。面接で聞いた話と、自分が思っていたことがずれたまま進むと、最後に辞退として出てきます。

つまり、辞退の理由の内訳は、採用ブランディングの効果がいちばん先に出る場所です。

もう1つ、同じマイナビ様の「2026年度(2027年卒版)新卒採用・就職戦線総括」(2026年10月2日公表/2027年卒業予定の大学生・大学院生)の数字も参考になります。学生が持っていた内々定の数は平均1.67社で、1社の内々定だけで活動を終えた学生が62.8%でした。

さらに、内々定を2社以上持っていた学生のうち52.6%が、入社を決めた企業の内々定は他社より後に出たと答えています。

先に内定を出した企業が選ばれているわけではない、ということです。選考を早めることで対応できる話ではなく、出した内定の中身が比べられています。入社前にどこまで開示するかは「採用のミスマッチを防ぐには。入社前に開示する3つのこと」で扱っております。

採用ブランディングの効果は、この3つの数字で測る

数字を増やしすぎると、どれが動いたのか分からなくなります。最初は3つに絞っていただくのがよいと考えております。

1. 内定を出した方のうち、承諾した方の割合

分母は内定を出した人数、分子は承諾した人数です。応募数が変わらないまま、この割合だけが上がることがあります。

応募数と分けて見る理由は、取り組んだ内容と対応する場所が違うためです。求人媒体への出稿を増やせば応募数は動きますが、承諾率は動きません。承諾率が動くのは、面接で話す内容や、社員インタビューのように入社後が想像できる材料を足したときです。

前年の同じ時期と比べます。年に1度しか出ない数字なので、月ごとに追う必要はありません。

2. 辞退の理由のうち、仕事の中身が理由だった割合

辞退をいただいたときに、理由を「条件」と「仕事の中身」に分けて数えます。給与・勤務地・休日は条件、仕事内容・配属・一緒に働く人は中身です。

この割合が下がっていれば、伝え方が効いていると読めます。条件が理由の辞退は、採用サイトやコンセプトでは動きません。中身が理由の辞退が減ったときだけ、取り組んだぶんが出たと判断できます。

弊社で担当した株式会社Sumzap様のコーポレートサイトでは、採用の効率化を目的の一つに置き、まず企業文化を言語化するところから入りました。求める人物像を深く伺い、「少年の心を持った大人達が本気でゲーム作りを楽しめる会社」という形にしてから、デザインへ落としております。

3. 入社1年後に残っている方の割合

先のマイナビ様の調査では、2026年の新入社員に早期離職が発生した企業は27.5%で、前年の25.8%から増えています。

厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況(令和5年3月卒業者)」(2026年10月23日公表)では、大学を卒業して就職した方の3年以内の離職率は31.2%でした。前年から2.6ポイント下がっています。

この調査では、事業所の規模別の数字も出ています。

事業所の規模3年以内の離職率(大学卒)
5人未満58.2%
30〜99人39.7%
100〜499人31.7%
1,000人以上24.2%

規模が小さいほど離職率が高くなっています。規模が小さい会社は、求人媒体の情報量も、口コミサイトに載っている社員の書き込みも少なくなります。入社を決める前に読めるものが少ないため、入社してから知ることが増えます。

社員の方に協力していただく進め方そのものは「採用ブランディングに社内を巻き込むには。先に見せる3つ」で扱っております。

まとめ

応募数は、自社を知った方の数しか表しません。選ばれたかどうかと、伝えた話が合っていたかどうかは、別の数字に出ます。

見る数字動いたときに分かること
内定の承諾率出した内定の中身が選ばれた
中身が理由の辞退の割合仕事の中身の伝わり方が変わった
入社1年後の在籍率入社前に渡した情報が合っていた

採用の担当者の方に最初にやっていただきたいのは、今年の内定者の人数と、承諾した方の人数を数えることです。この2つは採用管理のシステムか、面接の記録から出てきます。昨年のぶんと並べたところから、どこを直すかを決めていきます。

よくいただくご質問

Q. 採用ブランディングの効果は、どれくらいで出るのでしょうか

A. 本記事で挙げた3つは、出てくる時期が違います。辞退の理由は選考が進めばその年のうちに見えますが、内定の承諾率は年に1度、入社1年後の在籍率はさらに1年後になります。初年度は前年との比較ができないため、まず数え始めて基準値を作っていただくことをおすすめしております。

Q. 採用ブランディングにかかる費用は、何で決まるのでしょうか

A. 作るものの点数と、内容を決める工程にどれだけ時間をかけるかで変わります。採用サイトやコンセプトのように一度作るものと、求人広告のように毎年かかるものは分けて考えていただくのがよいと考えております。弊社では上流の設計に時間を使っていただく形をおすすめしており、求人媒体の運用代行は承っておりません。

Q. 内定辞退が続くのは、情報が足りていないからでしょうか

A. 情報の量だけが理由とは限りません。先に挙げた調査では、辞退の理由の上位に給与条件や勤務地も入っています。条件が理由であれば、募集要項の時点で合っていなかったことになります。辞退の理由を条件と仕事の中身に分けて数えると、どちらに手を入れるべきかが分かります。


本記事のように「採用ブランディングを始めたが効果が分からない」「応募は来るのに辞退が続く」とお考えの方は、ぜひ一度弊社へご相談ください。

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