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Sep 30,2026

採用のミスマッチを防ぐには。入社前に開示する3つのこと

早期離職した方の84.9%は、入社前に「自分らしく働けそう」と期待していました。ミスマッチは期待が無かったから起きるのではありません。本記事では、入社前に開示する3つのことを解説します。

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採用のミスマッチとは、入社前に思っていた仕事や職場と、入社してからの実際が食い違っている状態です。

防ぎ方の話になると、選考をどう変えるかに向かいがちです。ただ、食い違いが生まれているのは、選考より前の「何を伝えていたか」であることが多いと感じております。

求職者は、応募する前にすでに判断を始めています。そこで読めるものが少ないと、足りない部分を自分の期待で埋めることになります。

本記事では、採用のミスマッチについて、なぜ起きるのかと、入社前に開示する3つのことを解説します。面接の進め方や見極めの手法は、ここでは扱いません。

採用のミスマッチは、期待が無かったから起きるのではありません

株式会社No Companyが2026年に、中途入社した30〜40代の方871名へ行った調査があります。入社1年未満で離職した方318名のうち、84.9%が入社前に「自分らしく働けそう」と期待していたという結果が出ています。

出典:No Company「定着・活躍を実現する採用コミュニケーション調査2026」(2026年)

期待していなかったから辞めたのではなく、期待していたのに違ったということです。伝え方の問題が、ここに表れています。

企業側から見ても、同じ方向の数字が出ています。エン・ジャパンが2025年に291社へ行った調査では、直近3年で半年以内の早期離職があった企業が57%、その理由の1位が「仕事内容のミスマッチ」で57%でした。

出典:エン・ジャパン「早期離職」実態調査(2025)

待遇でも人間関係でもなく、仕事内容が1位に来ています。入社前にいちばん伝えているつもりの部分が、いちばんずれている状態です。

求職者が知りたいのは、条件よりも中身です

同じNo Companyの調査で、早期離職した方が「事前に知りたかった」と答えた情報の上位は次のとおりでした。

給与や休日は上位に入っていません。求人票に必ず書いてある項目は、すでに足りているということです。足りていないのは、入ってみないと分からない部分のほうでした。

一方で、条件が判断から外れているわけでもありません。エフペリが2026年に就職・転職活動の経験者377名へ行った調査では、年収の条件を満たしていても応募をためらう理由として、次が挙がりました。

出典:エフペリ「就職・転職活動における企業研究に関するアンケート」(2026年)

条件そのものより、条件が本当かどうかが分からないことを避けられています。書いていない項目は、悪いほうに想像されていると考えたほうが安全です。

誰に向けて開示するかが定まらない場合は、「採用ペルソナが機能しない理由と、代わりに決めるべきこと」もあわせてご覧ください。

入社前に開示することを、3つに絞る

全部を書こうとすると終わりません。弊社では次の3つから手をつけていただくことが多いです。

1. 仕事の中身を、1日の流れで書く

職種名と業務内容の箇条書きだけでは、働いている姿が浮かびません。ある1日を時間順に書くほうが、読む側は自分に当てはめられます。

何時に何をして、誰と話して、どこで手が止まるか。良い日ではなく、ふつうの日を書くのが要点です。繁忙期があるなら、その時期の1日も並べて置きます。

2. 誰が何を決めるかを書く

前の章の「判断基準・考え方」「暗黙のルール」は、ここに当たります。制度の説明ではなく、日々の決めごとが誰のところで決まるかという話です。

企画は誰が通すのか、現場の裁量はどこまでか、意見が割れたときに何を基準に決めるのか。ここが分かると、入ってから「聞いていた話と違う」が起きにくくなります。

3. 数字で出せるものは、数字で出す

残業時間、定着の状況、有給の取得率。ここは文章より数字のほうが早く伝わります。

良い数字だけを選んで出すと、出していない項目が目立ちます。出せないものは「出していない」と書くほうが、かえって信用が落ちません。

厚生労働省が2025年に公表した資料では、大学卒の就職後3年以内の離職率は全体で33.8%でした。自社の数字がこれより高くても、背景を添えて出したほうが、後からの食い違いは小さくなります。

出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」(2025年)

なお、大変な部分をどう書くかは、約束する内容そのものの決め方と地続きです。そちらは「採用コンセプトの作り方。きれいごとで終わらせない3つの手順」にまとめています。

開示したのに伝わらないときに見直すところ

書いたのに効いていない場合、中身ではなく置き場所に原因があることがあります。

求職者は応募前に複数の場所を見て回ります。どこか1か所に置いて終わりにすると、見ていない人には無かったことと同じになります。

フジ国際語学院様のサイトでは、必要な情報を選び直し、読む順番に沿って構造を整理しました(フジ国際語学院様の事例)。

採用サイトに何を置くかの考え方は、「採用サイトの役割とは。応募の受け皿で終わらせないために」で扱っています。

まとめ

採用のミスマッチを防ぐ近道は、選考を厳しくすることではなく、判断の材料を前に出すことだと考えております。

弊社は採用サイトの設計と制作、そこに載せる内容の整理を担当しています。

よくいただくご質問

Q. ネガティブな情報を出すと、応募数が減りませんか。

A. 減ることはあります。ただ減るのは、条件が合わない方からの応募であることが多いです。応募の総数より、面接まで進んだ方の割合や辞退の数で見ていただくと、変化が分かりやすくなります。総数が落ちること自体を問題にすると、開示の手が止まります。

Q. 採用のミスマッチは、どの指標で測ればよいですか。

A. 入社後1年の定着率が基本ですが、結果が出るまで時間がかかります。手前で見るなら、面接での質問の中身が変わったか、内定を出したい方と実際に承諾された方が重なっているかを見ると、早い段階で傾向がつかめます。

Q. 情報開示は、採用サイトと求人媒体のどちらに書くべきですか。

A. 両方に置いて、詳しい説明を採用サイト側に寄せる形が扱いやすいです。媒体は文字数や形式の制限があるため、要点だけを置いて採用サイトへ渡します。媒体にしか書いていない状態だと、掲載が終わった時点で情報も消えてしまいます。


本記事のように「入社後のギャップを減らしたい」「何をどこまで書いてよいか分からない」とお考えの方は、ぜひ一度弊社へご相談ください。

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