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Oct 2,2026

製造業の採用サイトは何を変えればいい?若手が見ているところ

製造業は、離職率の高い上位5業種に入っていません。辞められているのではなく、入口で選ばれていない状態です。本記事では、採用サイトで変える3つのことを解説します。

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製造業の採用サイトとは、設備や技術の紹介ではなく、入った人が何をして、どう育つかが分かる場所です。

工場の写真と、保有している機械の一覧。製造業の採用サイトでよく見る構成です。間違いではありませんが、読んでいる若手が知りたいのは、その機械の前に立っている自分の姿のほうだと感じております。

本記事では、製造業の採用サイトについて、いま何が起きているのかを整理したうえで、変える3つのことを解説します。

製造業の採用で、いま起きていること

若手が減っています。経済産業省ほかが2026年に公表した「ものづくり白書」では、製造業の就業者数は2002年の1,202万人から2025年には1,033万人へ減りました。

同じ資料で、34歳以下の若年就業者が占める割合は、2002年の31.4%から2025年には25.0%になっています。23年で6.4ポイント下がった計算です。

出典:経済産業省ほか「2026年版ものづくり白書」(2026年)

全体が減っているうえに、中の若手比率も下がっています。採る数の問題というより、入ってくる層が偏ってきていると読むほうが実態に近いと思います。

辞められているのではなく、入口で選ばれていない

ここを取り違えると、打ち手がずれます。

厚生労働省が2025年に公表した新規学卒者の離職状況では、離職率の高い上位5つの産業は、宿泊業・飲食サービス業(高卒64.7%)、生活関連サービス業・娯楽業(61.5%)、教育・学習支援業(53.6%)、医療・福祉(49.2%)、小売業(48.3%)でした。

製造業は、この5つに入っていません。

出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」(2025年)

入った人が特別に辞めているわけではない、ということです。であれば、手を入れるところは定着ではなく入口になります。

採用サイトは、その入口にあたります。役割そのものについては、「採用サイトの役割とは。応募の受け皿で終わらせないために」で扱っています。

若手が製造業に持っているイメージ

学生就業支援センターが2022年に学生360名へ行った調査では、メーカーに対する良いイメージと悪いイメージが、それぞれ次のとおりでした。

項目割合
良い安定している12.5%
良い身近な商品に関われる11.4%
良い形に残るものを作れる10.6%
悪い大変そう、忙しい11.7%
悪い全国転勤がある7.2%
悪い昔ながらの文化がある5.8%

出典:学生就業支援センター「業界別イメージ調査(メーカー編)」(2022年)

注目したいのは、良いイメージの1位が「安定している」であることです。

マイナビが2026年に2027年卒の学生37,160名へ行った調査では、企業選択のポイントの1位も「安定している会社」で55.4%でした。

出典:マイナビ「2027年卒大学生就職意識調査」(2026年)

学生がいちばん重視している項目を、製造業はすでに持たれていることになります。足りていないのは安定の訴求ではなく、その先です。

採用サイトで変える3つのこと

弊社がご相談をいただいたときに、最初に手を入れる順番です。

1. 設備の説明を、人の説明に変える

保有設備の一覧や、技術の精度を示す数値。社内では誇りの部分ですが、読む側には評価の基準がありません。

「0.01mmの精度」と書いてあっても、それがすごいのかどうかが分からない。代わりに、その精度を出している人が、どこで気を使っているかを書くと伝わります。

機械ではなく、機械の前に立っている人を主語にする、という置き換えです。

2. 「昔ながら」と思われている前提に、先に触れる

前の章の調査で、悪いイメージに「昔ながらの文化がある」が入っていました。

ここに触れずに明るい写真だけを並べると、隠していると受け取られます。上下関係や指導のしかたが実際どうなのかを、先に書いてしまうほうが安全です。

変えていない部分があるなら、それも書きます。変えていない理由があるのなら、そこが一番伝わる文章になります。

隠さずに書くことの効果は、「採用のミスマッチを防ぐには。入社前に開示する3つのこと」にまとめています。

3. 入ってから3年の道筋を見せる

製造業は、覚えることが多い仕事です。最初の数年で何ができるようになるのかが見えないと、読む側は想像できません。

1年目に任されること、3年目で変わること、その間に誰が教えるのか。この3つがあるだけで、読後の解像度が変わります。

資格や等級の制度がある場合は、その表をそのまま載せるより、「これができるようになると、こうなる」という順に書き直すほうが読まれます。

補足:形のないものを、分解して見せる

技術が主役の会社では、「何をしているか」を伝えること自体が難しくなります。

株式会社シナモンAI様では、AIという形も色も決まっていないモチーフを、「先進的」「流動的」といった要素に分解し、それぞれをグラフィックに置き換えてサイト全体を作りました(株式会社シナモンAI様の事例)。

製造業でも考え方は同じです。工程の写真をそのまま並べるのではなく、何を分解して見せるかを先に決めます。

なお、規模の違いによる考え方は、「中小企業の採用サイトが、大手の真似をすると失敗する理由」で扱っています。

まとめ

製造業の採用サイトは、設備の紹介から、人と道筋の説明へ寄せるのが近道だと考えております。

弊社は採用サイトの設計と制作、そこに載せる内容の整理を担当しています。

よくいただくご質問

Q. 製造業の採用サイトに、工場の写真は載せないほうがよいですか。

A. 載せたほうがよいです。ただし、設備そのものを見せる写真と、人が働いている写真では役割が違います。設備の写真は規模や技術力を伝え、人の写真は働く姿を想像させます。どちらか一方に寄っている場合は、足りないほうを増やしていただくと変わります。

Q. 中途採用と新卒採用で、採用サイトは分けるべきですか。

A. ページは分けたほうが伝わります。新卒の方には入社後の道筋が、中途の方には任される範囲と裁量が響きやすいためです。ただし会社として伝える中身は同じにしておかないと、読み比べたときにちぐはぐに見えます。

Q. 技術や製品の説明は、どこまで詳しく書くべきですか。

A. 求職者が判断に使える粒度までで十分です。専門用語をそのまま並べるより、その技術が何に使われていて、担当者が何を面白がっているかまで書くほうが届きます。詳しい技術情報は、採用サイトではなく製品サイト側に置く形が扱いやすいです。


本記事のように「設備の紹介ばかりになってしまう」「若手からの応募が増えない」とお考えの方は、ぜひ一度弊社へご相談ください。

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