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Sep 11,2026

中小企業の採用サイトが、大手の真似をすると失敗する理由

大手の採用サイトは知名度を前提に作られているため、そのまま真似ても中小企業では機能しません。知名度が高くない企業が選ばれる条件の上位は「納得できる情報」。本記事では、真似る代わりに決めておく3つのことを解説します。

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中小企業の採用サイトが大手の真似をすると失敗するのは、大手のサイトが知名度を前提に作られているからです。

「この会社みたいにしたい」と参考サイトをお持ちいただくことがあります。参考にすること自体は良い進め方だと感じております。ただし、真似てよい部分とそうでない部分があります。

本記事では、なぜ同じものを作っても機能しないのかを整理したうえで、代わりに決めておくことを3つに分けて解説します。

なぜ、同じものを作っても機能しないのか

大手のサイトは「すでに知っている人」に向けて作られている

HR総研と就活会議株式会社が2026年6月に27卒の学生346名へ行った調査では、知名度が高くない企業が志望企業になる条件として、次が上位に挙がりました。

条件文系理系
給与・待遇が納得できる57%62%
仕事内容が魅力的である56%59%

出典:HR総研×就活会議「27卒学生の就職活動動向調査」(2026年6月)

調査では、いずれも特別な魅力ではなく「納得できる情報」の開示を求める内容だと整理されています。

大手の採用サイトは、会社名を知っている人が訪れる前提で作られています。そのため、世界観やメッセージを前に出し、条件面は後ろに置く構成になりやすい。同じ構成を、知られていない会社がそのまま使うと、判断に必要な情報にたどり着けません。

真似た施策は、続かないことが多い

株式会社PR Table が2024年2月に人事担当者・責任者428名へ行った調査では、採用ブランディングの課題として最も多かったのはリソース不足でした。中堅企業では53%が挙げています。

出典:株式会社PR Table「採用ブランディングにおける取り組み実態調査」(2024年2月)

大手のサイトに載っている社員インタビューの本数や、定期的に更新されるコンテンツは、それを回す人がいる前提で成り立っています。作るところまでは同じものができても、運用の量が違うため、半年後には止まっていることがあります。

採りたい会社が、いま同時に増えている

帝国データバンクが2026年1月に10,620社へ行った調査では、正社員が不足していると回答した企業は52.3%でした。

出典:帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2026年1月)」

半数の会社が同時に採りたい状態です。この状況で参考サイトをそのままなぞると、似たようなサイトが並ぶことになります。

真似る代わりに、決めておく3つのこと

1. 対象を、大手より狭く決める

大手は幅広い職種を同時に募集するため、誰に向けるかを絞りません。中小企業が同じ書き方をすると、誰にも当てはまらない内容になります。

絞る単位は、職種名より一段細かいところまで下ろすと決まりやすくなります。「営業職」ではなく「他社で3年やってきて、裁量のなさに詰まっている人」といった水準です。

対象が狭くなると、書ける内容が具体的になります。読む側から見ると、自分のことが書かれているかどうかで判断されます。

2. 知名度の代わりに、判断できる情報を先に置く

先の調査で上位に来ていた「給与・待遇」と「仕事内容」は、知名度がない会社ほど早い段階で必要になる情報です。

世界観から入る構成は大手向けです。知られていない会社では、まず何をする会社で、どういう条件なのかが分からないと、読み進めてもらえません。

出す順番を変えるだけでも変わります。

なお、給与水準そのものをどう設定するかは弊社の範囲外です。開示する順番と書き方の話として捉えていただければと思います。

3. 更新が続く分量まで、先に削る

株式会社ゴマシオカンパニーが2026年4月に、新卒採用を経験した既卒者と就職活動中の学生500名へ行った調査では、採用サイトを複数回訪問した学生は75%以上でした。訪問回数は2〜3回が36.9%で最も多くなっています。

出典:株式会社ゴマシオカンパニー「新卒採用サイトに関する調査」(2026年4月)

同じ調査では、採用サイトが志望度に何らかの影響を与えたと答えた割合が95%近くにのぼりました。

見返されるということは、更新が止まっていることにも気づかれるということです。公開時点の完成度より、半年後に何が残っているかで印象が決まります。

この調査では、動画を「必ず見る」「できるだけ見る」と答えた学生が67.5%いました。動画に効果がないわけではありません。ただし、作る前に更新の体制を決めておかないと、一度作って終わりのコンテンツになります。

まとめ

大手の採用サイトから、真似てよい部分とそうでない部分を分けると次のようになります。

真似てよい真似ないほうがよい
情報の並べ方の考え方世界観から入る構成
写真の撮り方や見せ方コンテンツの本数
読みやすさの工夫更新の頻度を前提にした設計

違いは、知名度と運用の人手があるかどうかです。どちらも足りない状態で同じものを作ると、公開した時点が一番良い状態になってしまいます。


弊社では、株式会社モリカトロン様のコーポレートサイトのように、採用の強化と、社内で更新を続けられる運用性を両方置いた形でご一緒することがあります。事例の読み解き方は採用ブランディングの成功事例を、自社で再現できる形に分解するには?、社内で進まないときの見方は採用ブランディングが失敗するとき、社内で何が起きているか、閲覧環境の確認については「採用サイトはスマホでも見られている」という前提を、一度確認したほうがいい理由もあわせてご覧ください。

よくいただくご質問

Q. 中小企業の採用サイトは、どのくらいのページ数が必要ですか。

A. ページ数より、更新を続けられるかで決めることをおすすめしています。担当の方が他の業務と兼任されている場合、最初から本数を増やすと止まりやすくなります。少ないページ数で公開して、続いてから足していく順番のほうが現実的です。

Q. 参考サイトを制作会社に渡すのは、良くないことでしょうか。

A. 良い進め方だと考えております。ただ、参考サイトのどこが良いと感じたのかを一言添えていただけると、認識がずれにくくなります。色味なのか、情報の並び方なのか、文章のトーンなのかで、作るものが変わります。

Q. 採用動画は、中小企業でも作ったほうがよいですか。

A. 学生の多くが見ているため、あれば見られます。ただし、更新の体制を決めてから判断されることをおすすめしています。一度作って数年そのままになると、社内の様子と合わなくなり、かえって古い印象を与えることがあります。


本記事のように「大手の採用サイトを参考にしたが、自社に合うのか分からない」「採用サイトを作ったあと、更新が止まってしまった」とお考えの方は、ぜひ一度弊社へご相談ください。

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