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Sep 18,2026

採用ペルソナが機能しない理由と、代わりに決めるべきこと

採用ペルソナが機能しないのは、作り方ではなく使われ方に理由があります。早期離職の理由の1位は「入社前に聞いていた情報と違った」で38%。本記事では、機能しない3つの理由と、ペルソナの代わりに決めておくことを解説します。

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採用ペルソナとは、自社に来てほしい人物像を、属性だけでなく「何で迷い、何で決めるか」まで含めて1人分に具体化したものです。

作り方を解説している記事は多く、テンプレートもたくさん出ています。それでも「作ったが、採用は変わらなかった」というお話をいただくことがあります。

なお本記事で扱うのは、採用サイトや募集要項に書く言葉を決めるためのペルソナです。ペルソナが機能しない理由を整理したうえで、代わりに決めておくことを3つに分けて解説します。

採用ペルソナが機能しない3つの理由

弊社がご一緒した範囲では、作ったペルソナが使われないとき、だいたい次のどれかでした。

そもそも、求める人物像のほうがずれていることがある

アビームコンサルティングが国内企業の人事・経営企画の管理職500名へ行った調査(2025年公表)では、88.2%の企業で「職務要件に届いていない人材」が配置されているという結果が出ています。ミスマッチが無いと答えた企業は4.7%でした。

出典:アビームコンサルティング「企業内の人材ミスマッチ実態調査」(2025年)

ほとんどの会社で起きているという前提で見たほうが現実的です。

人物像を細かくしても、その人物像自体が実態とずれていれば、細かくした分だけずれが大きくなります。

ずれは、入口で伝えた内容に出ている

ペルソナが合っているかどうかは、入社した方の反応で分かります。

エン・ジャパンが2025年7月から8月に『エン転職』の利用者2,502名へ行った調査では、早期離職の理由として最も多かったのが「入社前に聞いていた情報と違ったから」で38%でした。

さらに、44%が「事前にネガティブな情報も聞けていれば、早期離職をしなかった」と答えています。

出典:エン・ジャパン「『早期離職』に関する実態調査」(2025年)

企業側も、同じことを言っている

同じエン・ジャパンが2025年3月から4月に企業291社へ行った別の調査では、企業が挙げた早期離職の理由の1位も「仕事内容のミスマッチ」で57%でした。

直近3年で半年以内の早期離職があった企業は57%。従業員49名以下では46%、300〜999名では80%です。

出典:エン・ジャパン「『早期離職』実態調査(2025)」(2025年)

辞めた側と、辞められた側が、同じ理由を挙げています。

どんな人に来てほしいかを決める前に、いまの入口で何を伝えているかを見たほうが早いことがあります。

やり直しのコストは、思っているより大きい

先ほどのエン・ジャパンの調査(2025年)では、年収600万円程度の方が6か月で早期離職した場合、企業の損失は総額640万円と試算されています。

内訳は次のとおりです。

項目金額
在籍期間の人件費360万円
採用費用180万円
マネジメント費用36万円
教育研修費18万円

採用費用より、在籍期間の人件費のほうが大きい点は見落とされやすいところです。ペルソナを作り込む時間を惜しむより、入口の情報を1つ正確にするほうが大きく効きます。

ペルソナの代わりに決めておく3つのこと

1. 想像ではなく、いま活躍している人から決める

会議室で理想を出し合うより、すでに社内で活躍している方に話を聞くほうが早いです。

聞くのは3〜5名で足ります。同じ答えが重なったところが、探すべき人の中心になります。

聞くこと何が分かるか
入社を決めた理由効いた材料
最後まで迷ったこと伝えるべき不安
入って驚いたこと伝えきれていない実態

理想の人物像ではなく、実際に合っていた人の共通点を出す形になります。

ただし、聞いても共通点が出てこないことがあります。そのときの進め方は、次の章に書きました。

2. 属性ではなく、「決め手」と「迷い」を書き出す

年齢・学歴・経験年数を細かくしても、原稿を書くときに使えません。

使えるのは、その人が何で決めて、何で迷ったかです。

迷ったほうを先に書けると、入口の説明が変わります。ここが空欄のペルソナは、作っても使われません。

3. 合わない人に、そう分かる材料も用意する

良いところだけを並べると、合わない方も応募してこられます。

先ほどの調査で44%が「ネガティブな情報も聞きたかった」と答えていたとおり、伝えないことが親切になるとは限りません。

弊社では、次の3つのどれかを書くことをご提案しています。

応募の数は減ることがあります。ただ、減る場所が選考の前に移るだけです。

社外に出す言葉全体をどう決めるかは、INDIGが考える採用ブランディングとは。一般的な定義との違いに書いております。

理想が高すぎて、1人に絞れないとき

活躍している方や、求める理想像を挙げていただいたときに、そのままでは狙いを定められないことがあります。

一人ひとりが突き抜けていて共通点が出ない場合もあれば、理想像が完璧すぎて、そんな人は実在しないという場合もあります。

そういうときは、見る場所を変えます。弊社では次の順で進めることが多いです。

1. 経歴ではなく、思考と行動の癖に切り替える

何を見るか出てくるもの
属性の軸学歴・経歴・実績ばらばらで、共通点が残らない
行動の軸なぜそれをやったのか同じものが出てくることがある

「何をしてきた人か」ではなく、その人が動くときに軸にしている価値観を見る作業です。

2. 担当の方自身の話から、具体的な言葉を拾う

軸になる価値観まで出ても、それだけでは原稿に使えません。言葉が抽象的なままだからです。

そこで、社員の方だけでなく、人事や現場の担当の方が、仕事と関係なくやっていることを伺います。

ご本人は人物像だと思っていないことが多いのですが、そこにいちばん具体的な言葉が入っています。

3. その人が続いている理由を、会社側から確かめる

尖った人が入っても、受け止める側がなければ辞めていきます。

人物像と組織は、セットで見ないと成立しません。

最後に、出てきたものを読む人が情景を思い浮かべられる言い方に置き換えます。企業側の言葉のままだと届かないためです。

✕ そのまま思考体力があり、速く試行錯誤を回せる人
◯ 置き換えた形解くこと自体が楽しい、という感覚に近い言い方

まとめ

ペルソナを作るときに、決めておくことを整理すると次のようになります。

よくある形機能する形
どこから作るか会議室で理想を出す活躍している人に聞く
何を書くか年齢・学歴・経験年数決め手と、迷ったこと
何を伝えるか良いところだけ大変なところも一緒に

細かく作ることが目的ではありません。原稿を書くときに使える形になっているかどうかです。

弊社では、株式会社ミギナナメウエ様のコーポレートサイトのように、これから入る方にも、いま働いている方にも同じ内容が伝わる形でご一緒することがあります。規模に合う作り方は中小企業の採用サイトが、大手の真似をすると失敗する理由、公開したあとの運用は採用サイトの失敗は、公開後に起きているもあわせてご覧ください。

よくいただくご質問

Q. 採用ペルソナは何人分作ればよいですか。

A. 職種ごとに1人で足ります。新卒と中途で分ける必要がある場合も、それぞれ1人です。数を増やすと、原稿を書くときにどれに合わせるか決まらなくなります。

Q. 社員へのヒアリングは、誰に聞けばよいですか。

A. いま活躍していて、入社から1〜3年ほどの方をおすすめしております。入社を決めたときのことを覚えていて、かつ現在の実態も知っているためです。人数は3〜5名で傾向が見えてきます。

Q. ペルソナを作ったあと、どう使えばよいのでしょうか。

A. 採用サイトや募集要項の原稿を書くときに、手元に置いて使う形になります。使われていないペルソナは、たいてい書く人の手元に渡っていません。作った場と、書く場が分かれているときは、渡すところまで決めておくと残ります。


本記事のように「採用ペルソナを作ったが、採用が変わらなかった」「誰に向けて書けばよいか決まらない」とお考えの方は、ぜひ一度弊社へご相談ください。

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