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Oct 28,2026

採用広報の成功事例は、何を見ればいい?発信の前に決める3つ

採用広報の成功事例を読んでも、自社に当てはめにくいのは、給与や知名度といった条件が違うためです。真似できるのは、発信の形ではなく社内で決めたことのほうです。本記事では、うまくいった会社が発信の前に決めていた3つを、決める順に解説します。

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採用広報の成功事例とは、応募が増えたという結果に加えて、何を伝えるかをどう決めたかまで残っている記録です。

事例を探すのは、うまくいった形を知りたいからというより、自社でも同じことができるのかを確かめたいからだと思います。

本記事では、採用広報の成功事例を読むときに見るところを、うまくいった会社が発信の前に決めていた3つとして整理します。

成功事例が、自社に当てはめにくい理由

事例に出てくる発信の形は、そのまま持ってきても同じようには効きません。前提にしている条件が、会社ごとに違うためです。

マイナビの「2026年卒 企業新卒採用予定調査」(2025年・1,820社)では、2026年卒の採用環境が「厳しくなる」と答えた企業が78.1%でした。

厳しくなっている要因は、「新卒学生全体の数が減っていること」が67.7%で最も多く、「給与が低いこと(業界平均などと比較して)」が28.9%と、前年から4.1ポイント増えています。

自社に当てはめられるか
給与・知名度当てはめられない
発信の量・頻度人数次第
発信の前に決めたこと当てはめられる

学生の数や給与水準は、採用広報の工夫では動きません。事例の中で自社に当てはめられるのは、発信の前に何を決めたかのほうです。

うまくいった会社は、発信の前に何を決めていたのか

採用広報の効果は、応募数だけに出るわけではありません。Indeed Japan が2019年に発表した「オウンドメディアリクルーティングに関する実態調査」(企業の人事採用担当者624名)に、実感ベースの比較があります。

自社のメディアで発信している企業と、していない企業の回答です。

設問(〜と思う)発信あり発信なし
応募者数が増えている87.5%40.1%
入社後の定着率が高い68.6%21.4%
採用の労力を削減できる84.1%38.0%

いずれも担当者の実感で、2019年時点の調査です。それでも、差が出ている場所が応募数だけではないところは参考になります。

入社後の定着に差が出るのは、応募の入口で伝わっている内容が違うからだと考えられます。何を伝えるかを先に決めて、どのページでも同じことを言っているか。その差だと考えられます。

定着は、採用広報の成否がいちばん遅れて出る場所でもあります。厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況(令和5年3月卒業者)」(2026年公表)では、大学卒の就職後3年以内の離職率は31.2%でした。

事業所の規模別では、従業員30〜99人で39.7%、1,000人以上で24.2%です。規模が小さいほど、伝わっていなかったぶんが後から出やすい状況になっています。

発信の前に決めておく3つ

事例を読んだあとに自社でやることは、発信の形を似せることではなく、次の3つを先に決めることです。

1. 誰に向けて書くかを、人事と現場で1つにする

採用広報が止まる原因の多くは、ネタ切れではなく、誰に向けた話なのかが揃っていないことです。

人事の方は「幅広く知ってもらいたい」、現場は「すぐ動ける人に来てほしい」と考えていることがあります。どちらも正しいので、話し合わないまま進むと、記事ごとに宛先が変わります。

宛先を1つに決めると、載せる内容が自動的に決まります。社内の巻き込み方は「採用ブランディングに社内を巻き込むには。先に見せる3つ」で解説しています。

2. 制度の名前を、社員が話した言葉に置き換える

伝わっているかどうかは、制度の有無ではなく、言い方で変わります。

マイナビの「2027年卒 内定者意識調査」(2026年・内々定保有者1,629名)では、就職活動を終えた学生が選んだポイントは「社風」が34.5%、「福利厚生」が27.4%でした。

同じ調査の自由回答では、他の企業にはない魅力として「社員の人柄・社風」「事業の独自性」「働き方」に関する意見が多く挙がっています。

制度の一覧では、社風までは伝わりません。社員の方が実際に話した言い方のまま残すほうが、読む人が場面を思い浮かべられます。

3. 判定の基準を、応募数のほかに2つ決める

応募数だけで見ていると、増えなかったときに「採用広報は効かない」で終わってしまいます。

先に、応募数以外の基準を2つ決めておきます。選考での説明が短くなったか、入社した方が話していた理由が発信の内容と合っていたか、といった形です。

何を見るかは「採用サイトの効果測定は何を見るか。応募数以外の3つ」にまとめています。

まとめ

採用広報の成功事例から取り出せるのは、発信の形ではなく、その会社が発信の前に決めていたことです。

弊社でも、社員の方の写真と社内の様子を中心に据えて、社風が伝わる形に作り直したことがあります(株式会社Delight様)。

なお、発信を続ける体制のつくり方は「採用広報の事例。続いている会社と、止まった会社の差」で扱っています。弊社は言語化とサイト制作までが範囲で、求人媒体の運用代行は承っておりません。

よくいただくご質問

Q. 採用広報の成功事例は、どこで探せばいいですか

A. 同業の採用サイトと、人材サービス各社が公開している導入事例が探しやすい場所です。ただし、公開されている事例は結果だけが書かれていることが多くなります。発信の頻度や担当者の人数など、自社と比べられる条件が書かれているものを選ぶと、判断の材料になります。

Q. 採用広報は、成果が出るまでにどれくらいかかりますか

A. 一般的な目安を言い切れるデータは見つかっていません。ただし、入社後の定着まで含めると、判断できるのは1年以上あとになります。短い期間で見るなら、応募数ではなく、選考での説明にかかる時間や、面接で出てくる質問の変化を見るほうが現実的です。

Q. 社員が採用広報に協力してくれないときは、どうすればいいですか

A. 協力の前に、何のための発信かが共有されていないことが多くなります。先に、どんな人に来てほしいかと、その人に何を伝えるかを現場の方へ見せてから依頼すると、話が進みやすくなります。インタビューの形にこだわらず、打ち合わせで出た言葉を使う方法もあります。


本記事のように「成功事例を読んでも、自社に置き換えられない」「採用広報で何を伝えるかが社内で決まらない」とお考えの方は、ぜひ一度弊社へご相談ください。

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