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Oct 21,2026

スタートアップの採用サイトに、最初から入れる3つ

2025年に資金調達をした国内スタートアップは2,700社あり、1社あたりの中央値は6,240万円まで下がりました。資金調達そのものは差になりません。本記事では、最初の採用サイトに何を入れて何を入れないかを、調査をもとに3つに絞って解説します。

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スタートアップの採用サイトとは、事業の中身と、入社後に実際に起きることを先に伝えて、入ってからのずれを減らすためのサイトです。

資金調達を終えて人を増やす段階で、最初の1つを作ることになります。このとき迷うのは、載せる項目が無限にあることです。

本記事では、資金調達の直後に作る最初の採用サイトについて、何を入れて何を入れないかを、調査をもとに整理します。上場準備の段階で作り直す場合は、載せるものが変わるため、ここでは扱いません。

資金調達そのものは、もう差になりません

2025年に資金調達をした国内スタートアップは2,700社ありました。前年の2,869社から約6%減っていますが、それでも2,700社です。

同じ期間に、1社あたりの調達額の中央値は7,760万円から6,240万円へ下がっています。平均は3.1億円で前年と変わっていないので、上に偏り、真ん中から下が下がったという形です。

出典:スピーダ『Japan Startup Finance 2025』(2025年)

この2つの数字から、採用サイトを作る前提が2つ決まります。

前提
2,700社調達したこと自体では差がつかない
中央値6,240万円調達した金額でも差がつかない

候補者から見ると、資金調達のニュースは毎週流れてきます。調達したこと自体では、選ぶ理由になりません。

金額のほうも同じです。平均は3.1億円でも、真ん中は6,240万円です。ニュースで大きく見えた調達でも、並べて比べられる側から見ると、差として伝わりません。

見た目だけで差をつけようとすると何が起きるかは、「ベンチャーがブランディングで絶対にやってはいけないこと」にまとめています。

入社後に「想像よりも良くなかった」が39%

エン・ジャパン様が35歳以上の1,059名に行った調査では、76%が「スタートアップ企業へ転職したい」と答えています(積極的に転職したい16%、条件次第では転職したい60%)。関心そのものは十分にあります。

問題はそのあとです。実際にスタートアップへ転職した人に聞くと、こうなっています。

いちばん多いのが「想像よりも良くなかった」です。転職したくない理由の1位も「企業の将来性が不安だから」(34%)で、次が「年収や待遇が下がりそうだから」(32%)、「これまでの経験やスキルを活かせないと思うから」(31%)と続きます。

出典:エン・ジャパン「ミドル1000人に聞く!『スタートアップへの転職』実態調査」(2022年)

行きたい人は多く、入ったあとにずれる。この2つを同時に起こしているのが、いまのスタートアップ採用です。

採用サイトで埋めるのは、この差です。応募を増やすことより、入る前と入ったあとの絵を近づけることが先になります。

最初の採用サイトに入れるのは3つ

1. 何で売上が立っているか

「企業の将来性が不安だから」が1位だったので、ここに最初に答えます。

ビジョンや解決したい社会課題ではなく、いま誰からお金をもらっているかを書きます。顧客が法人か個人か、何社くらいか、どういう使われ方をしているか。数字を出せないなら、出せる範囲の言い方で構いません。

調達額を大きく見せる必要はありません。中央値が6,240万円の市場で、金額は比較の材料になりにくいためです。

弊社が株式会社シナモンAI様のコーポレートサイトを担当したときも、実績やAI技術の説明という多くの情報を、どの順番で見せるかが課題でした。訪れる人ごとに求めている情報が違うので、全体の動線として組み直しています。

2. 入社して3か月で、何をすることになるか

「想像よりも良くなかった」39%を減らすところです。

募集職種と必須スキルだけでは、入社後の絵が浮かびません。最初の3か月で任せる仕事を、具体的に1つか2つ書きます。誰と一緒にやるのか、何が決まっていて何が決まっていないのかまで入れると、読む側が自分で判断できます。

スタートアップでは役割が固まっていないことが多いので、「固まっていない」と書いて構いません。それ自体が判断材料になります。

3. いま、できていないこと

「これまでの経験やスキルを活かせないと思うから」が31%ありました。ここは、できることを並べても消えません。

できていないことを書くほうが、来てほしい人に届きます。体制が整っていない、仕組みがない、前例がない。それを面白がれる人に向けて書く、という判断です。

きれいごとだけで揃えたときに何が起きるかは、「採用コンセプトの作り方。きれいごとで終わらせない3つの手順」にまとめています。

逆に、最初は入れなくてよいもの

最初の1つでは、次の3つは後回しにできます。

項目なぜ後回しでよいか
社員インタビュー多数人数が少ないうちは2〜3本で足りる
福利厚生の一覧整備の途中で、毎回直すことになる
数値データの特集母数が小さく、翌年に大きく動く

どれも入れてはいけないものではありません。直し続ける前提のものを、最初から持たないという判断です。

公開したあとに誰が直すかという観点は、「採用ページの作成は自社でできる?外注と分ける3つの基準」で詳しく書いています。

まとめ

2025年に資金調達をした国内スタートアップは2,700社、1社あたりの中央値は6,240万円でした。調達したこと自体は差になりません。

最初の採用サイトに入れるのは3つです。

3つとも、応募を増やすためのものではありません。入る前と入ったあとの絵を近づけるためのものです。関心を持つ人は76%いるので、増やす前にずれを減らすほうが、結果として早いと考えています。

よくいただくご質問

Q. スタートアップの採用サイトは、いつ作るのがいいですか

A. 採用の人数を増やすと決めた時点です。資金調達の直後に作ることが多いのは、そこで人を増やすからで、調達そのものが理由ではありません。1人目の採用から必要になることもあります。

Q. 社員が5人しかいなくても採用サイトは必要ですか

A. 人数ではなく、応募者に説明する回数で判断していただくことが多いです。同じ説明を何度も口頭でしているなら、書いておいたほうが早くなります。人数が少ないことは、そのまま書いて問題ありません。

Q. 事業がまだ変わりそうなのですが、作っても大丈夫でしょうか

A. 変わる前提で、直しやすい作りにしておく方法があります。事業の説明と募集職種を分けておくと、職種だけを入れ替えられます。変わりそうなことを書いておくのも、判断材料として機能します。


本記事のように「資金調達したが、採用サイトに何を書けばいいか分からない」「応募は来るが、入社後にずれる」とお考えの方は、ぜひ一度弊社へご相談ください。

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