採用ブランディング戦略の立て方。順番を間違えると効かない
採用ブランディングに取り組む企業は、大企業で57.5%、中堅企業では38.4%にとどまります。課題の1位は規模を問わず「リソースが足りない」でした。本記事では、限られた人数で効かせるために何を先に決めるか、順番を3つの手順で解説します。
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採用ページの作成を自社でやるか、制作会社に頼むかは、費用では決まりません。20代の87.0%が応募前に採用サイトを確認しており、足りないという回答が集まったのはデザインよりも中身でした。本記事では、分かれ目になる3つの基準を解説します。
採用ページとは、自社サイトの中に置き、求める人物像と働く環境を伝えるためのページです。
自社で作るか、制作会社に頼むかは、費用では決まりません。決まるのは、載せる中身がどこまで固まっているかです。
本記事では、自社サイトの中に置く採用ページについて、作り方の違いと、自社と外に出すことの分かれ目を解説します。求人媒体の中にある企業ページは、載せられる項目が媒体側で決まっているため、ここでは比較の対象としてだけ触れます。

「採用ページを作りたい」とご相談をいただいたとき、まず確認するのがここです。同じ言葉でも、指しているものが3つに分かれます。
| 作るもの | 自社で作れるか | |
|---|---|---|
| 媒体の企業ページ | 決まった枠を埋める | 作れる |
| 自社サイトの1ページ | 既存サイトに1枚足す | 条件つき |
| 独立した採用サイト | 複数ページを組む | 難しい |
媒体の企業ページは、項目も見せ方も媒体側で決まっています。書く内容を考える時間は必要ですが、作る作業そのものは自社で終わります。
自社サイトに1ページ足す場合は、いま使っている仕組み次第です。管理画面から文章と写真を差し替えられる状態なら、自社でも形にできます。
独立した採用サイトは、ページの数が増え、どのページから読まれても伝わるように組む必要があります。ここから先は、作業というより設計の話になります。
見積もりを並べると、違いとして目に入るのは金額と期間です。自社でやれば0円に近く、頼めば数十万円から。そう見えると、判断の軸が「払えるかどうか」だけになります。
ところが、公開したあとに差が出るのは別のところです。載せる中身を、誰がどこまで決めているか。ここが決まっていないまま進めると、どちらを選んでも同じところで止まります。

判断の材料になる調査が2件あります。
新卒・第二新卒200名への調査では、20代の87.0%が「応募前に必ず採用サイトを確認する」と回答しています。既存の採用サイトに足りないと感じる項目は、次の順でした。
さらに、仕事の大変な部分や過去の失敗談が正直に書かれていた場合、信頼度が上がると答えた人が52.0%、下がると答えた人は5.5%でした。印象に残っている理由の1位も「情報が整理されていてわかりやすかった」(49.5%)で、デザインの話は出てきていません。
出典:株式会社GIG「新卒・第二新卒のキャリア観・採用サイトの活用実態調査」(2025年)
大学生429名への別の調査では、企業に興味を持ってから選考が終わるまでに、採用サイトへ2回以上アクセスする人が71.8%でした。1回見て終わりではない、ということです。
出典:株式会社OTOGI「新卒採用における『求職者の情報収集行動』に関するレポート 2026年版」(2025年)
足りないという回答が集まっているのは、見た目ではなく中身です。ここを押さえたうえで、分かれ目を見ていきます。
求める人物像、仕事の実際、大変な部分。この3つが社内で言葉になっていれば、自社でも形にできます。
逆に、まだ言葉になっていない場合は、どちらを選んでも同じです。制作会社に頼んでも、中身は社内から出してもらうことになります。決まっていないものを待つ時間が、そのまま制作期間に乗ります。
何を先に決めるかは、「採用サイト制作で最初に決めること。デザインに入る前に」にまとめています。
弊社が株式会社Sumzap様のコーポレートサイトを担当したときも、最初の課題は企業文化が言葉になっていないことでした。求める人物像を伺うところから始めて、「少年の心を持った大人達が本気でゲーム作りを楽しめる会社」という言い方に行き着いています。
先ほどのGIGの調査(2025年)では、社風がリアルに伝わるコンテンツとして、平均残業時間や有給取得率などの具体的なデータ(45.0%)、加工されていないオフィスの日常動画(44.5%)が挙がっていました。
どちらも、一度載せて終わりにはできません。数字は毎年変わり、動画は古くなります。載せる前に、誰が毎年直すのかを決めておく必要があります。
1回で完成する作りなら、自社で作っても維持できます。社員の声や数字を積み上げていく作りにするなら、更新しやすい仕組みから考えたほうが早いこともあります。更新の手段については「採用サイトにCMSは必要か。更新頻度から逆算して決める」をご覧ください。
2回以上アクセスする人が71.8%という数字は、1ページで全部に答えなくてよいということでもあります。
1回目は何の会社かを知るために見て、2回目は選考の前に条件や雰囲気を確かめるために見る。見る目的が違うので、1枚のページに全部を詰めると、どちらの目的にも届きにくくなります。
ページを分けるなら、どの順番で読まれても伝わるように組む必要があります。ここは作業量の話ではなく設計の話なので、外に出す価値が出やすいところです。外に出すと決めたあとの選び方は、「採用サイト制作の依頼先。3つの選択肢と向き不向き」で向き不向きを比べています。

採用ページの作成を自社でやるか、外に出すかは、次の3つで分かれます。
3つのうち、いちばん先に見るのは1つ目です。中身が決まっていないのであれば、自社でも外注でも進みません。費用を比べるのは、そのあとで間に合います。
Q. 採用ページには、どんな項目を載せるべきでしょうか
A. 調査で不足していると答えられた順に入れるのが早いです。実際の仕事内容の詳細(55.0%)、配属先や上司の雰囲気(44.0%)、残業時間(44.0%)の3つが上位でした(株式会社GIG、2025年10月調査)。会社の沿革や理念から埋めたくなりますが、求職者側が探しているのは働いたあとの具体的な場面です。
Q. 無料のツールでも採用ページは作れますか
A. 1ページだけで、更新がほとんど発生しない内容であれば作れることもあります。判断の分かれ目は、ツールの機能ではなく、載せる中身が決まっているかどうかです。ただし自社サイトと別のドメインに置くことになる場合は、検索結果で自社サイトと別のものとして扱われるため、そこは分けて考えたほうがよいです。
Q. 求人媒体の企業ページがあれば、自社の採用ページは不要でしょうか
A. 媒体の企業ページは枠が決まっているため、書ける分量と見せ方に上限があります。応募前に採用サイトを確認する人が87.0%という調査結果(株式会社GIG、2025年10月調査)を見ると、媒体で見つけたあとに自社の情報を探す動きは起きています。媒体を使うかどうかとは別に、置いておく価値はあります。
本記事のように「採用ページを自社で作るか、頼むか決められない」「何を載せればいいか分からない」とお考えの方は、ぜひ一度弊社へご相談ください。
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