母集団形成は何から始めるか。知名度のない会社の採用の進め方
帝国データバンクの調査では、正社員の採用予定がある企業は大企業85.0%に対し、小規模企業は36.0%でした。採りたくても応募が来ない状態です。本記事では、知名度のない会社が母集団形成で何から手をつけるか、中小企業白書のデータをもとに順番を解説します。
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採用ブランディングに取り組む企業は、大企業で57.5%、中堅企業では38.4%にとどまります。課題の1位は規模を問わず「リソースが足りない」でした。本記事では、限られた人数で効かせるために何を先に決めるか、順番を3つの手順で解説します。
採用ブランディング戦略とは、誰に選ばれたいかを決めて、それ以外に向けた発信をやめることです。
足すことではなく、やめることが先にきます。ここが逆になると、発信の数だけが増えて人手が足りなくなります。
本記事では、限られた人数で効かせるために何を先に決めるか、順番で解説します。
まず前提から整理します。
PR Tableが2024年に、採用に携わる人事担当者・責任者428名へ行った調査では、採用ブランディングに取り組んでいる企業は大企業で57.5%、中堅企業では38.4%でした。
そして、課題の内訳がはっきりしています。
| 順位 | 課題 |
|---|---|
| 1位 | リソースが足りない |
| 2位 | 分析ができていない |
規模を問わず1位が同じでした。
出典:PR Table「採用ブランディングにおける取り組み実態調査」(2024年)
2024年の調査なので今とは多少違うはずですが、人手が足りないという話は、いまご相談をいただく場面でもほぼ毎回出ます。
やることを増やす前提で設計すると、最初から詰みます。

人手が足りないのに施策が増えるのは、戦略を決める前に施策が始まっているためです。
パーソル総合研究所が2026年3月に行った調査では、人事部の課題の上位が次のようになっています。
| 課題 | 割合 |
|---|---|
| 人員不足 | 45.2% |
| 専門性不足 | 44.6% |
| 企画構想力の低さ | 39.3% |
同じ調査では、人事部は採用や人事考課といった実務の運用では高い関与を示す一方、経営戦略やDX推進といった戦略の領域への関与は低水準でした。
出典:パーソル総合研究所「人事部トレンド定量調査2026」(2026年)
この調査は企業規模300名以上が対象なので、中小企業にそのまま当てはまるわけではありません。ただ、構造は同じだと感じております。
動かす人はいるが、方針を決める時間と権限がない。その状態で「まずSNSを始めましょう」から入ると、運用だけが残ります。

もうひとつ、順番より手前の話があります。
『日本の人事部 人事白書2026』が2026年3月に5,103社へ行った調査では、部門間の縦割り意識を「強い」「どちらかといえば強い」と答えた割合が合わせて80.9%でした。
この傾向は、業績の良し悪しを問いません。
出典:HRビジョン『日本の人事部 人事白書2026』(2026年)
採用ブランディングは、人事だけでは完結しません。現場に話を聞き、経営に方針を通し、広報と出し方を揃える必要があります。
部門をまたぐ作業なので、縦割りが強いほど途中で止まります。
社内で何が起きるかは、「採用ブランディングはなぜ失敗する?社内で起きている3つのこと」にまとめています。
ここが戦略そのものです。誰に向けるかが決まると、向けない相手も決まります。
弊社では、全員に好かれる言葉を作るのをやめて、中心の1人に向けて研ぎ澄ます進め方をとっています。万人に嫌われない言葉は、誰も動かさないためです。
中心が決まると、周辺の近い人にも届きます。先に広く取ろうとすると、どこにも届きません。
決めた言葉を、人事だけが持っていても意味がありません。
面接で話す人、現場で学生や候補者に会う人、サイトに文章を書く人。この人たちが同じ言葉を使えて、はじめて外から見て一貫します。
縦割りが強い会社ほど、ここに時間をかける価値があります。
SNS、採用サイト、説明会、求人媒体。どれも手段です。
1と2が決まっていれば、どこに出しても同じことを言えます。決まっていないと、場所ごとに違うことを言うことになり、運用の手間だけが増えます。
株式会社ゼロシステム様の事例では、先に市場調査とポジションマップを作り、ターゲットのニーズを踏まえて立ち位置を決めてから、デザインに入りました。採用の案件ではありませんが、決めてから作るという順番は同じです。
応募を集める段階で何から手をつけるかは、「母集団形成は何から始めるか。知名度のない会社の採用の進め方」で扱っています。

採用ブランディング戦略は、足すことではなく、やめることを決める作業です。
弊社が採用ブランディングをどう捉えているかは、「INDIGが考える採用ブランディングとは。一般的な定義との違い」に書いています。
Q. 採用ブランディング戦略は、どれくらいの期間で作りますか
A. 誰に選ばれたいかを決めるところまでで、1〜2か月を見ていただくことが多いです。社内で何人に話を聞くか、承認が何段階あるかで変わります。
期間が読めない要因は、ほとんどが社内の合意形成の側にあります。
Q. 戦略を決めずに、先に採用サイトを作ってはいけませんか
A. 作れますが、あとで文章を書き直すことになりやすいところです。デザインは残っても、言葉は方針が変わると全部入れ替わります。
先に決めておくと、作り直しの範囲が小さくなります。
Q. 採用の広告運用や、媒体の選定もお願いできますか
A. 弊社は採用サイトの設計と制作、そこで使う言葉の整理までを承っております。求人媒体の運用代行や人材紹介は行っておりません。媒体に出す原稿の軸を揃えるところまではご一緒できます。
本記事のように「施策は増えているのに手応えがない」「何から決めればいいか分からない」とお考えの方は、ぜひ一度弊社へご相談ください。
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